風俗嬢との恋6 ~彼女からのアプローチ~
彼女を最後に呼んでから1週間が過ぎた。
彼女に振られて以来、僕は生きているのか死んでいるのよくわからない状態だった。
仕事をしていても食事をしていてもテレビを見ていても、考えるのは姫子ちゃんのことばかり。
何度も彼女のことは忘れようと思ったのだが、彼女の声や体温がこびりついて離れなかった。
やはり僕は彼女なしじゃ生きられないのかもしれない…。
そう思った時、僕は彼女が最後に言ったセリフを思い出した。
「私はまだこのお仕事を続けないといけないんです。だから誰かと付き合うとかそういうのは今は考えられません」
確かに彼女は誰かと付き合う気はないと言った。
そしてそれは風俗の仕事を続けないといけないから、とも言っていた。
ということは、姫子ちゃんが風俗嬢を辞める時が来れば付き合えるのだろうか?
僕の真っ黒なもやがかかっていた心の中に、一筋の光が差し込んだ気がした。
…でも。
彼女はなぜ風俗の仕事をしているのだろう?
学費?借金?それとも夢のため?
そう思った時、僕は姫子ちゃんのことを何も知らないんだと愕然とした。
彼女のことを全く知らないのに、一方的に好きになって勝手にフラれて。
こんな僕が、今さらどのツラ下げて彼女に会えばいいんだ。
光が差し込んでいた僕の心に、またもやがかかり始めた。
その時―――――、僕の携帯にメールが届いた。
僕の携帯に連絡が来るなんて、めったにない。
「もしかして…!」
僕は恐る恐ると送られてきたメールを見た。
――――――――――――――――――――――
チョコおじさん、お元気ですか?
あれ以来私も色々考えました。
お伝えしたいことがあります。
今日は21時にお仕事が終わるので、
それ以降で会えないでしょうか?
☆姫子☆
――――――――――――――――――――――
姫子ちゃんからだった。
僕はメールを見た瞬間、目から涙がぽろぽろと溢れ始めた。
そして自分がいかに姫子ちゃんを好きだったかを実感した。
離れるなんてできない。
たとえ姫子ちゃんが僕と付き合えなくても、僕は姫子ちゃんから離れたらいけないんだ。
僕は涙をぬぐい、彼女にメールを送った。
――――――――――――――――――――――
メールありがとう。
僕も毎日姫子ちゃんのことばかり考えてました。
僕も会って話がしたいです。
時間は姫子ちゃんに合わせます。
――――――――――――――――――――――
するとすぐに返信が来た。
――――――――――――――――――――――
では、今日の21時半に渋谷駅で!
お会いできるのを楽しみにしています^^
☆姫子☆
――――――――――――――――――――――
本当に、お店の外で会うんだ…!
僕は胸が痛くなるほど心臓が脈打つのを感じながら、何度も何度も彼女からのメールを読み返した。
そして姫子ちゃんとのプレイを思い出しながら、一人で抜いた。
つづきはこちら!
↓
7話目【風俗嬢との恋7 ~彼女が僕に求めているのは…~】