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風俗嬢との恋9 ~姫子の過去2~
初めてホストクラブに行って以来、姫子はずっとふわふわした気持ちだった。
キラキラしたホストクラブ、かっこいいホストたち、そして大好きな悠太…。
今まで退屈な人生を過ごしてきた自分にとって、まるで夢を見ているかのような日々だった。
姫子は悠太に誘われるがまま、足しげくホストクラブへと通った。
最初に行った時は悠太が払ってくれたため無料だったが、2回目以降は正規料金を払わなければならない。
アルバイト生活の姫子には厳しかったが、悠太に嫌われたくない一心でなんとかお金を工面して通っていた。
そんな生活が数か月ほど続いたある日。
いきなり悠太がこんなことを言い出した。
「俺の誕生日パーティーをお店でやるんだけど、姫子ももちろん来てくれるよな?」
彼女はすぐにOKしようとしたが、ホストに行くお金も悠太にプレゼントを買うお金もない。
恥ずかしいと思いつつ、彼女は自分の金銭状況を正直に悠太へ伝えた。
そうすると彼は、笑顔でこう答えた。
「なんだ、お金なら大丈夫!姫子は俺の大事な人だから“ツケ”でOKだよ!」
「ツケって…?」
「その場では払わずに、お金が入った時に払ってくれればOKってこと!姫子の給料日は15日だろ?支払いはその時でいいからパーティー来てよ!あ、でもツケは特別な人だけしかできないから、みんなには秘密な♪」
特別という言葉を使われて、有頂天になっていたんだと思う。
姫子は誕生日パーティーに参加して、あおられるままその日1日で何十万ものお金を使ってしまった。
アルバイトの給料では絶対に賄えないほどの大金を、1晩で使ってしまったんだ。
後悔している姫子を抱きしめて、悠太は言った。
「俺の夢はホストクラブでナンバーワンになること。姫子が俺の夢のために一生懸命協力しているの、俺すごく嬉しいよ。俺が常にナンバーワンになれる実力が付いたら姫子を養えると思うんだ。それまで…一緒に頑張ろう?」
プロポーズだと思った。
悠太が常にナンバーワンになれる実力が付いたら、姫子は悠太と結婚ができる。
彼女は悠太の夢のために、もっと効率的にお金が稼げるキャバクラで働いた。
会話下手な姫子がキャバクラで人気が出るわけもなく、週5で出勤したとしても稼げるのは30万ほど。
しかも夜遅くまで働いているため、本業である大学の講義へ参加できない日が続いた。
そしてほぼ毎週のようにホストに通う彼女はツケも増え続け、精神的に追い詰められる一方だった。
そんな日がしばらく続いたある日、いきなり悠太が私にこう切り出した。
「ツケがかなり溜まってる。今日全額払ってもらわないと困る」
突然でビックリしていると彼はこう続けた。
「…って言っても姫子はそんなお金ないよね!大丈夫、店長が姫子に新しい仕事先紹介してくれたから♪」
そう言われて彼に連れて行かれた新しい仕事先は、ソープランドだった。
つづきはこちら!
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10話目【風俗嬢との恋10 ~姫子の過去3~】