風俗嬢との恋 4 ~メール交換の始まり~
姫子ちゃんと連絡先を交換したその日、僕はとても悩んでいた。
すぐにでも彼女にメールを送りたいという気持ちがある。
でももし「本当に送ってきた、うざい」と思われてしまったらどうしよう…。
そんな答えの出ない悩みにずっと頭を抱えていたのだ。
バカバカしいと思う人もいるかもしれない。
でも僕はどうしても姫子ちゃんに嫌われたくなかったんだ。
――――そして僕は決めた。
姫子ちゃんからメールが来るまで送らない、と!
彼女は忙しい風俗嬢だ。
悲しいけれどメールしている男性客は自分だけじゃないはず。
それなら彼女がゆっくりメールを送ってくれるタイミングになるまで待つべきだろう。
そう思い、僕はその日にメールをすることをしなかった。
しかし、次の日もその次の日も、姫子ちゃんからメールが来ることはなかった。
何度も何度もメールの問い合わせをしたけれど、彼女からのメールは一切来ない。
僕は後悔した。
その日のうちに「今日はありがとうございました」とサクッとメールしておけば良かったんだ。
そうすれば今頃、仲良くメール交換ができていたはずなのに…。
後悔する日々を過ごしながら、彼女と連絡先を交換して1週間が経った頃。
とうとう姫子ちゃんからメールが届いたのだ!!!
僕は半泣きになりながらメールを見た。
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こんにちは、チョコおじさん!
最近お忙しいのでしょうか?
お時間のある時で良いので、
またゲームの話をしてくださいね。
☆姫子☆
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簡潔だけど、姫子ちゃんの温かい心が伝わってくるメールだった。
僕は速攻でメールを返信した。
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姫子ちゃん
メールありがとうございます。
姫子ちゃんのメールがいつ来るかいつ来るかと、
この1週間心待ちにしていました。
チョコおじさんならいつでも時間ありますよ。
そう言えばこの前話していたアプリは大丈夫ですか?
先に進めましたか?
――――――――――――――――――――――
何度も何度もおかしなところはないかメールを読み直して、送信。
姫子ちゃんと初めてメールのやり取りをした瞬間だった。
メールを送った後は少し放心状態になっていた。
女の子とメールのやり取りをするなんてどれくらい振りだろう…。
そんなことを思っていたら、すぐにメールが届いた。
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私もチョコおじさんから連絡が来るの、
ずっと待っていたんですよ!
でも忙しいのかな?今メールを送ったら迷惑かな?
って色々考えてしまって…。
結局送るのに1週間もかかってしまいました><
アプリはチョコおじさんにやり方を教えてもらいたかったので
そのまま放置しちゃってます!
もし良かったら、今度お会いした時に教えてください~!
チョコおじさんに会いたいです!
☆姫子☆
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まさか姫子ちゃんと同じことを思っていただなんて!
鼓動が早まり、胸が痛くなるほどだった。
僕は嬉しさのあまり、すぐにメールを返信した。
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僕も姫子ちゃんと同じ気持ちでした。
すごく嬉しいです。
僕も姫子ちゃんと早く会いたいです。
明日ってお時間あったりしますか?
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送った後に気が付いた。
まだお互いに「好き」と言い合ってないのに、いきなりデートの約束なんて早すぎたかも…と。
でも受け身になってメールを送らなかったのが失敗だったのだから、今度はこのぐらい積極的になるのも良いのかもしれない。
しかし、彼女からの返信は思ってもみないものだった。
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明日なら、夜の19:00~なら空いてますよ!
いつもの通り、60分コースで良いでしょうか?
☆姫子☆
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そうだ、姫子ちゃんは風俗嬢なんだった。
さっきまで理解していたはずなのに、メールだとすっかり忘れていた。
財布を確認すると、なんとか60分コースを予約できるお金はあった。
僕は彼女に「よろしくお願いします」と返信をして、また一人でもんもんと思い悩むのだった。
つづきはこちら!
↓
5話目【風俗嬢との恋5 ~意を決して告白した結果~】
2 件のコメント
おもしろい
初めまして、香川県高松市内 まさおじさん、顔強面だけど、デブで、スタイルよくないけど、其れでもよかったら、よろしくお願いします。